はじめに
2026年4月1日、改正民法が施行され、日本でも離婚後の共同親権が選択可能になります。これは1947年の民法改正以来、約80年ぶりとなる親権制度の大きな転換点です。
この記事では、共同親権法について知っておくべき5つの重要なポイントを詳しく解説します。
ポイント1:法改正の背景
これまで日本では、離婚後は父母のどちらか一方のみが親権を持つ「単独親権制度」が採用されてきました。しかし、国際的には共同親権が主流であり、子どもの権利条約でも「両親と関係を維持する権利」が定められています。
離婚後も両親が子どもの養育に責任を持つことで、子どもの利益を最大化するという考え方が、今回の法改正の根底にあります。法制審議会での長年の議論を経て、2024年に改正法が成立しました。
背景には、ひとり親世帯の貧困率の高さや、養育費の不払い問題、面会交流の実施率の低さといった社会課題もあります。共同親権制度は、これらの課題を制度面から改善することも期待されています。
ポイント2:共同親権の対象範囲
共同親権は全ての離婚に自動的に適用されるわけではありません。父母が協議により共同親権を選択するか、家庭裁判所が子どもの利益のために共同親権が適切と判断した場合に適用されます。
共同親権の下では、子どもの教育(学校変更)、医療(重大な医療行為の決定)、転居、パスポートの申請、宗教、習い事の選択など、子どもの生活に重大な影響を与える事項について、両親の合意が必要になります。
一方、日常的な食事や衣服の選択、軽微な医療受診などの「日常の行為」については、子どもと同居する親(監護者)が単独で判断できます。緊急の医療行為についても、同居親が単独で対応可能です。
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ポイント3:手続きの流れ
協議離婚の場合、離婚届に共同親権を選択する旨を記載します。具体的には、離婚届の親権欄で「共同親権」を選択し、合わせて監護者(子どもと同居する親)を指定します。
調停・裁判離婚の場合は、家庭裁判所が子どもの利益を最優先に考慮し、共同親権か単独親権かを判断します。DV(家庭内暴力)や児童虐待の事実がある場合は、原則として単独親権となります。
既に離婚している方も、家庭裁判所に申し立てることで、単独親権から共同親権への変更が可能です。この場合も、子どもの利益が最も重要な判断基準となります。
ポイント4:よくある誤解
誤解1:「共同親権になると親権争いがなくなる」。実際には、共同親権を選択するかどうか、監護者をどちらにするかなど、新たな協議事項が生じます。
誤解2:「共同親権なら子どもは両方の家に住む」。共同親権は親権の共有であり、必ずしも居住地の共有を意味しません。通常は監護者を定め、子どもは一方の親の家に住みます。
誤解3:「共同親権なら養育費は不要」。養育費は子どもの権利であり、共同親権であっても、別居親から同居親への養育費の支払い義務は変わりません。
誤解4:「全員が共同親権になる」。共同親権はあくまで選択肢の一つです。DV等がある場合は単独親権が原則ですし、協議により単独親権を選択することも可能です。
ポイント5:今から準備すべきこと
共同親権の下では、重要な意思決定について両親間のコミュニケーションが不可欠になります。感情的な対立がある場合でも、子どもの利益を最優先に冷静な対話ができる環境を整えましょう。
具体的には、意思決定の記録を残す仕組み、面会交流のスケジュール管理、養育費や教育費の記録と精算の方法を事前に決めておくことが重要です。
ペア育児は、これらの課題をデジタルで解決するプラットフォームです。共同意思決定エンジンで合意を記録し、メッセージングで冷静な対話を支援し、費用管理で透明性を確保します。2026年4月の施行に向けて、今のうちに準備を始めましょう。
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